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鈴鹿の平屋
2017
比較的新しい住宅地に建つすまいです。
周辺には高い建物がなく密集地でもありません。
整然と区画が並び、敷地にはゆとりがあり、整形で、南側に道路。まさにここは最も伝統的で一般的な住宅、
つまり庭付一戸建てを建てるための土地といっても過言ではありません。
しかし一見恵まれたこの環境が最も難しい。問題は「庭」にあると考えています。
庭はリビングやダイニングと街との接点になります。
外から庭を介して中が見えなさそうで見える=「落ち着きそうで落ち着かない内部」、
庭が街にさらされているため「気軽に使えそうで使いにくい外部」。
庭がうまく機能しないとこんな空間を生んでしまい、恵まれた環境を十分活かし切れないと思います。
今回のすまいはこのことから大きな庭を南に設けるのではなく、
「小さな中庭」とし4つに適切に分散させそれぞれ接する内部空間に光と風を届けるように配置しました。
周辺に高い建物がないため建物は平屋、それにより内部と外部が一体化し、
広い敷地の多くをプライバシーの守られたすまいの領域としました。
性能的には省エネ(旧)等級4、耐震等級2相当のすまい。
コダワリの調光設備、ガス乾燥機など最新の設備も備えています。
4つの庭が四季を届けてくれる、カーテンのいらない明るく気持ちの良い住まいになりました。
構造・規模: 木造平屋建
設計:向阪一郎 / 柴村敏之 / 梶本大輔
構造:森本建築設計 森本晃生
造園:竹本造園
施工:株式会社最上工務店
撮影:冨田英次
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