​牧落の家
2021

遠方に緑豊かな山並みを望む住宅地に建つ住まいです。

開放感とプライバシーの両立された快適な住宅を目指し計画が進みました。

立地としては南側に低層ながらマンションがあり、また周辺の道路も比較的狭いため隣地との距離感が近く、

プライバシーを確保するためには中庭が必要と判断し今回の計画の軸としています。

この中庭はアウトドア好きのご家族が人目を気にせず目いっぱい遊べるような広さをできるだけ確保し、

併せて建物に入る周辺からの視線と日照をコントロールしています。

またその中庭に面したリビングは1段床が下がったダウンリビングとなっていて床を中庭のタイルと同じものを使うことで中庭の雰囲気を内部まで呼び込んでいます。

今回、特に間取りで特徴的なのはダイニングキッチンと洗面スペースです。

ダイニングキッチンは今時のアイランドのような対面キッチンではなく、オーソドックスな壁付けキッチン。

ですが壁付けキッチンはダイニングテーブルとの距離が近くコンパクトで作業動線も優れており、

複数人での料理やパーティ的な使い方においてはアットホームで楽しい空間と成り得ます。

今回はそれを中庭に連続させることで様々な使い方ができる空間ができたと思います。

また2階にある洗面は長いカウンターとしていますが、床に1段段差つけることで洗面以外の、

例えば洗濯物をたたむ、アイロンをかけるなど高さの違うカウンターならではの多用途に使える場にしています。

今回の住まいはクライアントの奥様がタイルや外壁などの材料・色彩選定にセンスを発揮されており、こちらも一緒に計画していてとても刺激を受けた家づくりとなりました。

このお住まいでご家族が健やかに過ごされることを切に願っております。

構造・規模: 木造2階建
設計:向阪一郎 / 柴村敏之 

構造:森本建築設計 森本晃生

施工:株式会社ビーファースト​​

​キッチン:神戸スタイル

​​造園:竹本造園

撮影:冨田英次